《番外編》 ペリファンさん初来日!密着取材記

12/2(火)12:30千代田区役所で講演会です。

2008年12月26日

午前中はラジオ番組に出演したペリファンさん。昼食もそこそこに、千代田区役所へ移動です。パリ17区の助役でもあるペリファンさんは今回、千代田区からの正式なお招きを受け、千代田区社会福祉評議会主催の講演会でお話をすることに。どんな人たちが来てくれるのか? ペリファンさんも気になります。

東京・千代田区役所1階ホールは、平日の昼間にもかかわらず、“ご近所づき合いのコツ”をペリファンさんから学ぼうと100人超が集合。ペリファンさんは現代社会が抱える問題や、隣人祭り成功のヒントを紹介しました。

「個人主義が横行している今、お隣さんとの関係は冷え切り、知らないふりをして生活する人が多いのが現状です。パリではかつて、気温40度以上の猛暑で約5000人のお年寄りが亡くなった年がありました。隣人がお年寄りの様子に気づかないなんて、許してはならないこと。人間は他人と人生を営まなければ人類ではなくなります。隣人にできることは何か、何を分かち合えるか。そんな寛大な心が人々にはあると信じていますが、そう簡単にこのような心をもった人を見つけられません。

何ができるの?と思った人は、近所づき合いをまた始めてみて下さい。私が隣人祭りを始めたのは10年前。当時は「あの人、頭がおかしいんじゃないの」と言われたのが、今では「あの時、後押ししてくれてありがとう」と言われます。隣人祭りをすることはそんなに難しくないし、方法も1つではありません。でも1つだけ欠かせないことがあります。それは頭で考えるのでなく、心底からやることです。

1人でやろうと思ってはダメ。どんなひどいマンションでも感じのいい人が1人、2人はいるはずですから、その人たちを巻き込みます。誰も来なくても最低3人は集まるから大丈夫(笑)。でも第1回目を開くのが一番大変ですよ。

開催3〜4週間前にポスターを張ったり、招待状を配ったり。あとは住人とすれ違う度に声がけ。そして当日、夜の7時ごろにテーブルを出し、ピーナツやオレンジジュースを用意して待ちました。開始から40分後、50代位の主婦がこちらをのぞいていたので「ありがとう!」と飛びかかって1人獲得。そして人が増えるのを窓越しに見た人が徐々に集まり、飲んで、食べて盛り上がりました。「何で今までしなかったのか。引越しして25年にもなるのに」と言う人も。そして翌日から住民の雰囲気がガラっと変わり、皆が笑顔になったのです」。

隣人祭りは第一歩に過ぎないとペリファンさん。もっとよりよい社会を目指すなら、毎日隣人と助け合い、家族との連帯、行政との連帯、そしてお隣同士の連帯を強めて下さいとメッセージを送りました。「世界にあるこの前向きなエネルギーを結集させると、大きな波となって世界に押し寄せる」と明るい未来に希望を寄せて、講演会は終わりました。

聴衆に熱く語りかけるペリファンさん。最初の隣人祭りの苦労話、隣人祭りの効果、隣人祭りがなぜ必要かをジョークも交えて分かりやすく伝えてくれました。ペリファンさんは隣人祭りの日本支部ができたことをとても喜び、「隣人祭りを開こうとしている人には支部からポスターや風船を送るので連絡先を置いていって」とアピール。これまでに800万人が参加した隣人祭り。「将来の目標は10億人!」と期待を膨らませていました。

パリ在住のジャーナリスト南谷桂子さん。2004年に隣人祭りのことを知って、日本に紹介した立役者!08年5月に東京・新宿御苑で開催された日本初の隣人祭りにも、駆けつけてくれました。パリの仕事仲間に声をかけ、おつまみ1品持参で隣人祭りのような集まりを開いた経験を披露。「何を話せばいい?」と一番心配していた友人が最後まで楽しんでいたそう。「先入観をもたず、ただ集まって話すことが長く続くきっかけです」と南谷さん。

隣人祭りの開催をすすめる市長や区長の創設者クラブを代表して、ペリファンさんから千代田区長に感謝状を贈呈。千代田区は“人々が一緒になって住む、連帯の町”として認定を受けました。現在、23都市が認定を受けていますが、ヨーロッパ以外での認定は今回が初めて。ペリファンさんは区役所内ある体に障害をもつ人が働くベーカリーに感激したことに触れ、パリでも障害のある方々と一緒に隣人祭りを開いていきたいと語っていました。

講演会の後、ペリファンさんと南谷さんが書いた本『隣人祭り−「つながり」を取り戻す大切な一歩−』(ソトコト新書)にサインを求める長蛇の列が。講演会では、「皆さんに近づくことができるので立って話をします」と終始立ちっぱなしで熱く語っていたペリファンさん。サイン会では一人一人とじっくり話すことができ、さらに熱いメッセージを送っていました。「ペリファンさんにお土産を持ってきました!」と手ぬぐいを手渡す人の姿も。

(原稿/久保田真理 写真/高岡弘)

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